リーフです。現在、放射線科専攻医1年目になりました。
これまで初期研修期間を含めて、医学書100冊以上購入し、読んできました。
画像診断だけでも現在25冊以上になります。
今回は「レジデントのための腹部画像教室」についてレビューしていきます。
【レジデントのための腹部画像教室】
いやー、いい本です。
この本の良いところ↓
・たくさんの症例、たくさんの画像が載っている
・救急・当直疾患(急性腹症)が多い
正常解剖がまずきちんと載っています。
そして、この本のいいところはここに尽きるんですが、
とにかくたくさん画像が載っています(663枚)。
学生や研修医であまり画像自体を見たことがない状態だと、
このたくさん画像を見るというのが本当に大事です。
消化管出血、腸閉塞、消化管穿孔、急性膵炎、大動脈解離、肝膿瘍、胆嚢炎、憩室炎、虫垂炎、尿路結石、婦人科急性腹症などなど。
特に研修医が1人で対応を迫られることもある、
救急・当直でみる疾患(急性腹症)について多くの画像が載っています。
名前は知っていても典型的な画像を見たことがないと、
すぐに診断することができません。
逆に1回典型的な画像を見ておけば、
「ああ、虫垂炎じゃなくて憩室炎だったか」
などすぐ診断できます。
実はこれ僕の実際の経験です笑。
憩室炎の画像を見たことがなかった、
研修医一年目のかなりはじめの頃の当直。
40代女性右側腹部痛で、ウォークインで一人で診察してて。
右下腹部に圧痛、筋性防御、反跳痛あって、
虫垂炎自体もまだ当直で実際に診たことはなかった時でしたが、
「あ、もうこれ絶対虫垂炎じゃん!!!」
って思って、上級医にピッチかけて
「虫垂炎だと思います」
って言って、CTとったら、
意外に虫垂全然腫れてなくて笑
たしかはっきりしなかったのでもう一回上級医にピッチかけて、
「まだやれることあるよね。虫垂炎だと思うなら造影も必要だよね」
って言われて、
造影までした気がします。
それでもやっぱりはっきりしなくて、
「んーーーーー?????じゃあなんなんだ??なんか上行結腸はもやもやしてるけど、、、?」
と思って技師さんに聞いたところ、
「虫垂炎なんですか?憩室炎っぽいですけどねえー」
と言われ。
恥ずかしながらこの時憩室炎を知らなかった僕は、
急いで憩室炎を調べて、
「あ、これだ」
ってなりました。
上級医に憩室炎だと思いますって報告して、
そうだね、って言われたとき、
「技師さんありがとう。。。」
ってなってました笑。
というわけで、長くなりましたが。
ほんとにこの1回でも見たことがあるかないか、
というのは本当に非常に大きな差です。笑
それをこの本はかなり埋めてくれます。
また、脂肪組織の乱れとは??みたな説明もきちんとあって、
全然画像の分からない状態でも読んでいくことはできます。
ただ、胸部画像教室の方は非常に読みやすく、わかりやすいんですが、
腹部画像教室の方は、読みやすいさ分かりやすさでいうと普通ですね。
↑の「ユキティのER画像」などを読んでからの方がおすすめできます。
【画像診断本:レジデントのための腹部画像教室 まとめ】
たくさん急性腹症の画像が載っていることが非常に良いところです。
かなーりおすすめです。
気になった方はぜひ買って読んでみてください。
それではまた~~~!
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